デザイナー
の想い
何よりも、常連のお客様をとても大切にされている店主様。「お客様に喜んでいただきたい」という想いで、日々パン作りに取り組まれています。そのパン作りに集中するためにも、ご予約・お取り置きをご希望されるお客様向けに、わかりやすく機能的なホームページを持ちたいというご相談をいただきました。
季節限定の調理パンや菓子パンの紹介、イベント出店の告知など、タイムリーな情報発信は主にインスタグラムで行われています。ただ、インスタグラムを利用されていない方にもお楽しみいただけるよう、ホームページ内への投稿埋め込みをご希望されました。また、インスタグラムをフォローしてくださっている方への限定サービスも、ホームページでわかりやすく伝えられるようにしたいというご要望がありました。
新規のお客様に見つけていただくためのSEO対策も意識しつつ、ホームページに訪れる方の多くは、常連のお客様であるという前提に立った設計を最優先にしました。常連のお客様の主な目的は「ご予約・お取り置き」。そのため、ホームページを開いた瞬間に、PC・スマホいずれの画面でも、店舗カラーを用いた目立つボタンがすぐ目に入るように設計しました。また、お急ぎの方向けに、ボタンのすぐ隣に電話ボタンも配置し、迷わず行動できる導線を整えました。
アクセスするデバイスによって、閲覧シーンも異なります。スマホからのアクセスでは、通信速度や手軽さを重視し、静止画像を採用。一方で、PCからご覧いただく場合には、画面の広さを活かして動画のメインビジュアルを表示し、ゆっくりと魅力を感じていただけるようにしました。どちらも「読ませる」のではなく「魅せる」ことを意識し、食欲をそそる写真をふんだんに活用するデザインをご提案しました。
デザイナーさんには、洗練されたおしゃれなデザインをご提案いただきました。単にシンプルなだけでは古い印象になりがちなところを、バランス良く調整いただき、現代的で魅力的なデザインに仕上げてくださいました。デザインカンプの段階からアニメーションの意図や具体例を提示していただいたため、完成後のイメージを明確に持ちながら進めることができました。今回で2回目のご一緒でしたので、安心感をもって取り組むことができ、大変ありがたく思っておりました。
ディレクターさんには、ご多忙の中でも質問に一つひとつ丁寧にご回答いただきました。特に、理由を添えてご説明くださったことで理解が深まり、安心して作業を進めることができました。また、コーディング開始時の受け渡しにも必ず立ち会っていただき、不安を解消していただけました。納品後もクライアント様へのご連絡やアフターフォローを継続されており、ディレクターとしての大切な役割を改めて実感いたしました。
アシスタントさんには、コーディングに関する修正点をわかりやすくご指摘いただきました。さらに、参考記事を添えて具体的にご教示いただけたため、すぐに理解し改善することができました。今回教えていただいた内容は、次の案件にも早速活かすことができ、確かなスキルアップにつながったと感じております。
今回の案件では、以下の作業に挑戦しました。
・リダイレクト設定
・Instagramとの連携
・既存サイトのブログ移設
いずれも初めての経験でしたが、調べながら一つずつ対応し、無事に完了することができました。
特にInstagram連携に関しては、納品後にAPIの仕様変更により更新が反映されないという問題がありましたが、お客様にもご協力いただき、アカウントをプライベートからビジネスへ変更することとプラグインの再設定を行い、無事に復旧いたしました。
今回の制作を通じて、多くのサポートをいただきながら自分自身も大きく成長できたと感じております。デザインやディレクション、技術面で学んだことを今後の案件に活かし、より質の高いサイト制作に努めてまいります。
同じ「ホームページ制作」といっても、利用されるお客様の年齢層や性別、職業、利用シーンによって、その構成や設計は大きく異なります。
今回ご依頼いただいたハーベスト様のホームページは、「常連のお客様が利用されること」が前提となっていました。
ホームページにアクセスされた方は、目的を達成するとすぐに離脱される。
アクセス解析のデータだけを見れば、ページビュー数や滞在時間といった“エンゲージメント率”は低く見えるかもしれません。
しかし、ハーベスト様のようなケースでは、その評価軸は当てはまりません。
「すぐに予約したい」「すぐに電話したい」
その目的が迷いなく達成されているということこそ、エンゲージメント率の“低さ”が示している真の意味なのだと解釈しています。
そもそも、ホームページを持たない飲食店も、まだまだ多く存在します。
もし、ハーベスト様がホームページを持たなかったとしても、常連のお客様はきっとお店に運び続けていたと思います。
それでも店主様は、「お客様のために」という想いを第一に、ホームページを作る選択をされました。
この取り組みの意味や、ホームページというツールの存在価値について、私たちチームもあらためて考える機会となりました。
店主様がパンに込める想いや、お客様への感謝の気持ち。
それを、デザイナーさんが丁寧に汲み取ってデザインに落とし込んでくれました。
また、お客様がストレスなく使えるようにと、コーダーさんが細部まで配慮して実装してくださいました。
ホームページに求められる役割によって、クリエイター自身の思考や視点も柔軟に変えていく必要がある。
そのことを、このプロジェクトを通して、チーム全員で学ぶことができたのが本当によかったです。
ハーベスト様、そしてこのチームメンバーに、心から感謝しています。
代表が直接お問い合わせに対応させていただきます。
「わかりやすく、丁寧にご説明すること」を大切にしております。
まずはどんな些細なことでも、お気軽にご質問・ご相談ください。
最初に直面した課題
今回、ハーベスト様のサイトリニューアルを担当させていただきました。
制作が始まってまず悩んだのは、既存のロゴが水色をメインカラーとしていることでした。一般的に食べ物のサイトでは暖色系(赤やオレンジ)が好まれます。ファーストビューで動画を流すことは決まっていたものの、どういう構図にするか、水色をどう際立たせるかというところで悩みました。
制作プロセスでの発見
ロゴのメインカラーを活かすため、デザインレビューをしてくださるベテランデザイナーさんに相談させていただきました。その結果、基本的にはボタン周りやリンク部分にのみ水色を使用し、目立たせたい部分を効果的に強調するデザイン方向性を見つけることができました。
特に印象に残っているのは、見出し部分のデザインです。ハーベスト様のロゴにある白抜き文字からヒントを得て、白抜きのアルファベット見出しを採用することをアドバイスいただきました。この提案により、ハーベスト様の世界観により一体感のあるデザインに仕上がり、個人的にもとても気に入っている部分です。
制作過程では、お客様とのやり取りで悩む場面もありました。リモートでデザインカンプをお見せした際、「現行サイトとの違いが分からない」という感想をいただいてしまいました。お客様が迷われているのではと思い、追加で2、3案作成することにしました。しかし複数案を検討した結果、ディレクターさんが「元々の提案が店舗の雰囲気に一番マッチしている」と判断してくださり、安心して制作を進めることができました。
全体的に丸みを帯びた画像配置により、ハーベスト様のゆったりとした空間の雰囲気を表現することを意識しました。ロゴに入っているクロワッサンのモチーフも随所に盛り込みました。メニューページでは、金額や使用している小麦の特徴など、パッと見た時に分かりやすい情報配置を心がけました。
この経験から得たもの
実際にお店に伺ってお披露目をした際、ホームページをご覧いただいたハーベスト様がとても喜んでくださったのが、最も印象に残っている瞬間です。デザインカンプと実装されたサイトでは、お客様にとってのイメージが大きく変わるということを実感しました。
さらに、ホームページ制作に続いてチラシデザインもご依頼いただき、私にとって初めてのチラシ制作にも挑戦できました。実際にお店でそのチラシを受け取った時は、自分の作ったデザインがこうして多くの人の目に触れ、お役に立てているという実感があり、大きなやりがいを感じました。家族と一緒にハーベスト様のパンを食べに行った際も、このお仕事に携われて本当に良かったと心から思いました。
チームメンバーへの感謝
コーディングを担当してくださったコーダーさんとは2度目のチームでの作業でした。私のやりたいことを素早く理解してくださり、スピーディーな引き継ぎができました。ファーストビューの動画挿入、GoogleマップやInstagramの埋め込み、動画の調整など、技術的に難しい部分での私の無理な要求にも、様々な方法を調べて対応していただき、本当に助かりました。
デザインレビューをしてくださったベテランデザイナーさんには、ロゴのメインカラーを活かすデザインについて根本的な悩みを相談させていただきました。ハーベスト様のロゴの特徴を活かした見出しデザインのアイデアなど、具体的で実践的なアドバイスをいただき、デザインの質を大幅に向上させることができました。
ディレクターさんには、お客様との窓口を一本化していただき、混乱や迷いが生じないよう配慮していただきました。特に、デザインの方向性で悩んだ際に、明確な判断をしてくださったおかげで、自信を持って制作を進めることができました。このようなチーム体制があったからこそ、最後まで安心して取り組むことができたと心から感謝しています。